今回は二つの作品を一つの記事にまとめてご紹介!
前回までと同じくフリーゲーム、無料でプレイできる作品になります。
テーマは無二の相棒!または名コンビ!ってとこですかね。
一つ毎に書くのはおそらく文章量が少なーくなってしまいそうだったのと、覚えてるうちに書いていってしまおうということで!
あ、これ共通点(テーマ)としても紹介していっていいんじゃね?って安易さと共に。
さて、まず一つ目はハロー、神様Worker。
あらすじ
酒、タバコ、ギャンブル、女遊び――
そんな四拍子が生きがいのクズな男が世界を救う!?
コメディ×シリアス×感動!?
爽快なテンポでお送りする異世界派遣ストーリー
その男はただ、金のために世界を救う旅に出る――(ノベコレHP内より)
感想
あらすじの通り、主人公の春人は徹頭徹尾ダメ男。
欲にすがすがしいほど忠実である。
自分本位だけれど、周りをよく見ることができ、決して安易な強硬策には出ない。
雑多な知識、経験を持ち、不思議な魅力がある、そんな男である。
問題は世界をどのようにして救うか。
それは一人の少女、御桜陽実花の生存。
自殺を考え直させ、生きることに前向きにさせること、そして正統な王位継承者であることから、他者に殺させないことをも同時に意味する。
そのことが運命の調律、世界を救うことに繋がる。
この作品の魅力はコメディ部分にある。
もちろん、初めは不審がられながらも信頼関係を築き、徐々に明らかになる陰謀も見どころなのだが、シリアスな場面でも挟まれる春人のセクハラまがいのギャグの数々。
それに突っ込む、基本は真面目だがポンコツな天使の相棒エミル。
この二人の掛け合いが終始面白かった。
どんな作品にも言えることだが、掛け合いが面白ければテンポよく、だれることなく最後まで楽しめる。
地の文での情景描写や心理描写が少なく、会話文中心で進む、いわゆるラノベ調での文章であるため、読みやすかった。
掘り下げ不足、説明不足でないだろうかと思う部分も少々見受けられたため、もし続編があるならばエミルの過去等も知りたいところ。
お次はヘブンズロワイヤル。
あらすじ
死後の善人が第二の人生を謳歌する世界、天国。
天使に天国を案内され、心躍る主人公ルーシー。
しかし彼女が連行されたのは、天使が悪人を虐げる強制労働施設”地獄”だった。
そこで天使に目を付けられたルーシーは、
悪人同士の殺し合い”ヘブンズ・ロワイヤル”への参加が決まってしまう。
生前の記憶もおぼつかず困惑するルーシーに、一人の男が提案を持ちかける。
それは、ヘブンズ・ロワイヤルを利用した天使の暗殺計画だった。
自由のために、天使を暗殺する。
悪VS悪の戦略的戦闘を描いたファンタジーノベル。(ノベコレHP内より)
感想
悪人同士の殺し合いとあるが、実際には悪人と天使の殺し合い。
ロワイヤルでの勝者は記憶を失い転生できるが、そんな仮初の自由ではなく本物の自由を求めて天使の暗殺を企てる。
相棒となるこの刺青の男、ナルガが本当に頭が良い。
生前は殺し屋であり詐欺師で、戦闘ではルーシーが矢面に立つことが多いけれど、美味しいところはもっていったりする。
天使は身体能力は高いが、傲慢な部分や油断が大いにある。
戦略的戦闘とあるが、実際には少しの機転と、分の悪い賭けに勝ち続けること、だと思った。
出会ったばかり、短い付き合いになるのだろうけれど、奇妙な信頼関係が。
信頼している、というより信用している、といったほうが正しいのかもしれない。
そんな二人の関係も、ルーシィが記憶を取り戻すことによって変わっていった。
長い戦いが終わった後も、未だ天国というこの世界の全容が知れず。
まだこの物語の先を見ていきたいという思いを感じさせてくれるラストだった。
今回の二作品は五時間や六時間を想定している長編作品。
両方とも世界観の作りこみがしっかりしていて楽しめる作品だった。
先日結果が発表されたティラノフェスでは両方とも佳作。
もっと評価されても良かったのでは?という作品だと思う。
また神様Wokerの方は同人作品にしては珍しいであろう女性陣フルボイス。
声優さんの演技も悪くなかった。
次回作もボイス付きっぽいので、期待して待ってる。