臨界天のアズラーイール攻略感想

初めに

今回も同人作品、フリーゲームからの攻略感想になります。

エロゲ備忘録でなく、ノベルゲー備忘録に改名したほうがいいかもしれませんね…。

ノベルゲームコレクションより面白そうなものを探していたところ、評価が高く、ドゲザ(同人ゲームオブザイヤー)でノミネートもされているこの作品をプレイしたいと思います。

久しぶりに記事を書くので、なんだか記事の書き方も模索中……みたいな感じに。

前半はあっさりと書いて、後半はネタバレ含めて書いていきます。

前半のネタバレなしの範囲で読むのをやめても良し、全文読んでいただけても良し、です。

少しでもこの作品に興味を持っていただけたら嬉しいです。

あらすじ

想田理人は4月から大手建設会社に勤務することになった新社会人。

2020-01-26
希望していた設計課とは異なる配属先となったが、そこで先輩社員の長島麗美と出会い、次第に惹かれていく。

やりがいのある仕事、優しい両親、最高の友人……。

全てが理想的な世界で、ある日を境に彼はおぞましい悪夢を見始める。

悪夢を見る頻度は月日が流れる毎に増え続け……彼の日常を浸食していく。

悪夢に悩まされながら仕事を続けるも、昏倒してしまう。

気が付いたときに目にしたものは、異様な景色と、ヒトのようでヒトではない異形のものだった。(公式より抜粋、書き足し)

2020-01-25 (3)

感想

この作品は、フリーゲームでありながらシナリオ、ビジュアル、音楽等かなりの高水準で作られている。

プレイ時間も約6時間と、フリーゲーム、同人作品においては長い部類に入る。

特に音楽の力が大きかった。

商業作品はもちろんのこと、ボイスのない同人作品においては特に、作品を大きく形作るものは音楽。

どれもよく雰囲気に合っていて、丁寧に作られていた。

そしてBGMモードでは製作者のコメントも残されており、製作者の想いが感じられた。

2020-01-26 (4)

システム面もある程度はそろっており不便はなかった。

総じて、本当に無料でプレイさせていただいているのが申し訳ないレベル。

2000円くらいは払いたい。

これだけの拙い紹介では興味を惹くには不十分かもしれないが、機会があれば多くの人に勧めていきたい。

やはり出回る情報量の少ない同人作品で、満足のいく作品をプレイできたときの喜びは大きい。

この製作者の次回作や、過去作のプレイもしていきたいところ。

以下ネタバレ含む感想。

順風満帆すぎる序盤だが、悪夢によって少しずつ不穏な空気を醸す。

どう物語が動き出すのか楽しみだったが序盤は少し退屈な部分もあった。

けれど、その順風満帆すぎるのは理想世界であったから。

本来の想田理人は、事故で両親を亡くし、孤児院に入り、孤児院を出てからの受け入れ先でカルト宗教によって洗脳を受けてしまう。

洗脳が解けて脱出しようとするも失敗。

牢獄に入れられ、自殺を決意する。

そうして訪れるのが生と死の狭間、臨界天。

そこで出会うのがアズラーイールだった。

自殺することで余らせてしまう寿命を回収することを役割とする神であり、寿命を対価として、契約者が理想とする平行世界に送っていた。

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そして理人は選択する。

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否定すると、理想世界だったころの幻に戻る。

肯定すると牢獄に入ったまま、しかも残り寿命が四日となっている状態に戻る。

それでも……

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夢で見た名前も顔も表情も分からない少女を、あの日言えなかった言葉を。

生きる希望を与えてくれたお礼を。

四日しか時間が残されていないながらも、投獄直前に見た一筋の光明を頼りに脱出を決意する。

夢の少女を探す旅の道連れ、監視の名目ながら、実際には面白そうだからとついてくるアズラーイールことアズ。

神ながらの非常識さと、美味しいものが大好きな無邪気さ。

そして道中明かされるアズラーイールたち神の、生のサイクルという成り立ち。

少女を探す旅も決して退屈なものばかりではなかった。

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幼少時過ごした孤児院、音楽学校、就職先と辿り、ようやく少女を見つける一歩手前。

少女の死期を知り、その運命を変えるために火事場に駆け込む。

最後まで諦めず、理想世界で得た経験、知識、感情、全てを使って。

自分自身死んだかのように思えた。

けれど生きていた。

そしてようやく言える。

あの日言えなかった言葉を。

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ラスト、理人が生きている展開はご都合主義と人によっては感じるかもしれない。

けれど、これまでアズが短いながらも理人と過ごし、人間のことを少しずつ分かっていったからこそ、理人の生きたい思いを感じ、奪った寿命を返してくれたのだ。

それほどまでにアズラーイール、アズというキャラクターは魅力的だった。

ラストのこの言葉により、理人のこれからをもっと見ていたいという思いが感じられる。

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キャラクターの魅力という点では、理想世界の長島麗美が正に理想の上司、理想のパートナーであった。

最後に理人自身が創った理想世界でも背中を押してくれる。

この作品のヒロインは理想世界では長島麗美、それ以降はアズ、沙百合と三人いることになるが、やはり前半、八年間もの時間を過ごした理想世界での麗美が正ヒロインだった。

アズは相棒であり、事象の解説役でもあったため、掘り下げが少し少なく、沙百合はヒロインでありながらも目標、ゴール地点であった。

仕方ないと思うけれど、沙百合との辛みがもっと欲しかった。

だからこそ、もっとこの物語の続きを、理人の行く末を読んでみたいと思ってしまった。

立ち絵が麗美、アズ、沙百合しかなかったので、欲を言えば、宗教施設脱出時に手助けしてくれた医師の立ち絵が欲しかった。

あやかしびとのおっちゃんのように。

そう感じるということは、それだけサブキャラクターにも魅力を感じる点が多かったということ。

正直、唯一の選択肢である、世界を肯定するか否定するか。

それを否定し、理想世界に閉じこもったとしても責めることはできない。

バッドエンドなのだけれど、バッドエンドだといいたくはない、諦めてもいいんだ、仕方ないんだと声をかけたくなる、そんなエンドも個人的には好きだった。

先に述べた素晴らしい音楽といい、本当にこの作品に出合えてよかった。

 

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