初めに
初めましての人は初めまして。
お久しぶりの人はお久しぶりです。
前回の投稿から実に約四か月振り、季節が秋から冬になってしまいました。
自分自身の備忘録半分、見てくれる人への紹介半分のつもりでこれからも書いていきます。
本年もどうぞよろしくお願いします。
さて、今回はアプリゲームであり、12月よりDLsiteからサイドストーリー同封版としてPCでもプレイできるようになった、人狼ゲーム八つ目の大罪の感想になります。
女子高生の桃山日菜々はヒーローマスクを被った男、セイギノミカタに拉致される。
目覚めた時には、円卓に固定され命を賭けた人狼ゲームに挑まされる。
探偵
ギャンブラー
心理学専攻大学生
ヤクザ
ひきこもり
指名手配殺人犯
お嬢様
舞台俳優
果たして
参加者達の秘める大罪とは?
そして、誰が人狼なのか?
あなたは、真実と嘘を見分けられますか?(公式より抜粋)
分岐なしの一本道の作品。
役職はフルクローズで進むので、誰がどの役職なのか読み手自身も予想しながら進めることができる。
通常の人狼ゲームと異なり、命を賭けている点。このことから必要以上に慎重になり、臆病にもなり、大胆にもなる。
たとえ真実を言っていたとしても、相手を動かすことができる確かなものがなければ脱落してしまう。
先が読めない心理戦がこの作品の魅力。
また、人狼ゲームの基本的なルールは知っていたとしても、どういう事態が起こるのかのセオリーやその場合の対処等もいくつか話しながら進んでいったので助かった。
途中で処刑された人物は人狼か否か、最終局面では全員の役職を選択する場面もあるが、ストーリーには影響しないのでご安心を。(正答に応じ点数があったりするが)
正直初見で役職を全て当てられた人がいたらすごい。
自分は初見ではボロボロだった。
総評
導入部分、日常描写等がほとんどなく、4~6時間程度で終わらせられる。
現代社会に潜んでいる人狼とセイギノミカタから言われるだけはあり、ごく一部を除きほとんどの人物がクズかったので純粋に物語の展開、役職当てなどに引き込まれていった。
終盤まで誰が人狼か分からない裏切りの連続で読みごたえがあった。
そして生き残った人物が何事もなかったかのように日常に戻る描写。
この描写こそまさに現代に潜む人狼でありどことなく現代社会の闇?のようなものを感じさせた。
アプリ版でかなり前にプレイしていたけれど、その時にはサイドストーリーが配信されていなかったので、なんだかんだ気になり購入。
サイドストーリーの内容は、この人狼ゲームが行われる15年前。
どこにでもいる普通の女子高生と迷子の子どもの物語。
実は作中に登場する人物が全て登場する、罪の芽とも言える、全てのきっかけとなっていく出来事や思いが見え隠れする。
最後まで読むと納得はするが、この内容を読むために990円を支払ったのは……。と思ってしまった。
システム面ではセーブができなかったり(小さな章仕立てで中断時のリスタート機能のみ)、文字表示速度が帰れなかったり、コンフィグ画面ではタイトルに戻ることとルール確認くらいしかできることがなかったのは不便だった。
まあ元々アプリゲームであるからその程度は目を瞑らないとならないのかも知れない。
とはいえ、シナリオ面では人狼ゲーム好き、推理もの好きには強く勧められる作品であることは間違いない。
近々アプリ版でもこのサイドストーリーが配信されるようなので、自分のようにPCで腰を据えてプレイするよりも、これからプレイされる方は携帯でプレイし、携帯でも良質なノベルゲームが中にはあるということを知ってもらいたい。