ニュートンと林檎の樹攻略感想

物語

主人公朝永修二とその幼馴染、一二三四五(うたかねよつこ)は行方不明となった祖父を追ううち、ひょんなことからタイムスリップしてしまう。タイムスリップした先にいた少女、彼女こそがアイザック・ニュートンだった。

そうとは知らず、修二は林檎の樹をなぎ倒してしまう。二人がタイムスリップした瞬間はニュートンが万有引力を思いつく瞬間だった。

世紀の大発見は消失し、ドミノ倒しのように変わっていく重要な歴史。

時は17世紀、テンブリッジ大学。修二の歴史を修正するための日々が始まる。

 

歴史の修正、それすなわち完全な形でのプリンピキアの出版。プリンピキアとは、ニュートン自身の自然哲学の体系化の書であり、近代科学における最も重要な著書。プリンピキアは一編から三編にわたり、多くの命題を記す。しかし最も重要な三編で記されるべき万有引力に関わる記述が抜けたままでは、近代科学の進歩が大幅に遅れてしまう。

修二は歴史を修正されるよう立ち回りつつ、タイムマシンの修理も並行して行っていく。

その過程で様々な出会いも果たしていく。

ニュートンという男性名義での名前も持つ、アリス。同じ日本人である九十九春。寮のメイドでありイモ好きのエミー。未来人だということに勘付き、一緒に歴史の修正を目指すことになるラビ。スクリーンショット (230).png

この一同が後の世まで語り継がれることになる有名人ばかりだとは、この時点では知る由もない。

そして若かりし日の祖父、修一郎。模索し、時にはぶつかり、知恵を出し合い、望遠鏡型タイムマシンの修理に没頭する。最も近しく、憧れだった存在だった。しかし、ここで過ごしていくうちに、自身と同じような弱い姿も見ることによって、家族でありながらも、ライバルであり、ダチともよべる存在に。修二にこの三人での作業、相談事は不思議なチーム感のようなものも感じた。スクリーンショット (227)この物語は三ヶ月という長期的なスパンとなっている。その中で様々な出来事があり、未来へ生きる現代への道を目指しながらも、このテンブリッジに生きる現在を、330年の歴史に比べたら刹那の時を、今を精一杯重ねていく。

修二にとっての居場所はどこなのか。未来なのか。それとも未来から繋がりを絶たれたとしても居たいと思える今なのか。

林檎の樹が燃えるさらに過去に戻って全てをやり直すか否かの選択はある種のループ物の選択にも似ている。今まで起こした行動やそれに付随する想いをなかったことにしたくない。だからこそ、未来の歴史とは違うけれど似通った歴史を作りたいと願い、それを成し遂げて見せた。

多くのエロゲ、もしくはギャルゲはもっと物語の期間は短く、出会いから短期間で相思相愛になりEDを迎えるパターンもある、という印象。けれどこの作品の期間は3ヶ月。過去のテンブリッジ大学における日々を終えて、自身も長い旅を終えたような感覚になる。各ルートの終わり方が決してハッピーエンドと呼べるようなものでなかったりするものもあるだけにここまでたどり着いたんだという感慨が深くなる。プレイ時間的には長くはない作品であると思うが、それが他の作品では感じられないであろう良いところ。

音楽は中世ヨーロッパ風の、風情を感じるものが多く、OP、EDともにこだわりを感じた。システムはバックログジャンプ、選択肢ジャンプ搭載で快適プレイ。

総評

laplacianの特徴は魅力的なキャラにもある。本作はキャラゲーかシナリオゲーのどちらなのかと定義するのならばシナリオゲーにはなると思うが、タイムトラベルを扱う上でそれほど難しいと感じる表現もなく(細部までの科学的解説を理解しているわけではないが)、ヒロインの悩みやわだかまりを解消するという側面もある。重厚なシナリオではなく、キャラゲー寄りのシナリオゲーといったところ。前作同様、遊び心を感じる表現、演出も多かったが突き抜けたような面白さは感じなかった気がする。とはいえ、次回作のあらすじやキャラクターにも十分魅力を感じるし、他にはない遊び心を持って作品を世に出しているブランド。信用、ブランド買いにも値すると思われ。今後もlaplacianにしか出せない作品で一流になってほしい。応援してます。

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